出張マジックの様子

結婚披露宴(2次会) 結婚式の2次会でのマジックショーの依頼を受けた。今回は異例の70分間のマジックショーだ。 先ずはステージマジックを20分間、その後はテーブルホッピングという形で4テーブルを各10分ずつで回るト言うハードなものだ。

ステージはメリハリをつけるために、最初の10分間はMrマリックさんのBGM(魔音)に乗せてファイヤー系、シルク系、そしてフローティングバルーン。最後はロウソクで風船を割ってボトルの出現という段取りだ。
残りの10分はギャグを交えてのマギー司郎チックなお笑いマジックショーだ。アヒルとウサギ、縦縞横縞シルク、サムカフ、そしてアクロバティックノットという手順。
最後はカードマジックやコインマジックを中心としたクローズアップマジックのテーブルホッピングだ。実に20種類以上のマジックを演じるわけだ。
必要な道具を全てそろえたら小さ目のスーツケースが一杯になってしまった。

開場の2時間前に会場である市川グランドホテルに到着し、準備を始める。火を使うマジックはオイルの充填、フローティングのギミックの準備、ボトルやシルクのセット、ローソクのセットなどやることは沢山ある。BGMと照明担当の方や司会との打ち合わせ等、慌しく時間が過ぎる。

いよいよ開演となる。ショーの間の70分は飲み食いが出来ないので、今のうちに少し腹に入れておく。飲みすぎると演技に支障を来たすのでコップ1杯ほどに。参列者がグループごとに壇上から挨拶をしたが、私は単独でマジシャンとして挨拶をすることに。ここでライターなどの火を使わずにタバコに火をつけるマジックをやろうとしたが、装着から時間がたっていた為か、上手く着火しなかったのである。 身内からは「わざとらしい前振りでしょ?」といってくれたが、本当は着火するはずだったのだ。

そしていよいよマジックショーの始まり。MRマリックのBGMが流れるはずが、なぜか冬のソナタのような音楽が流れてしまうがそこはご愛嬌。重々しくMRマリック超魔術のテーマが流れる。実はこのとき会場は真っ暗になっているのだが、私はサングラスを掛け忘れて、暗闇の中でサングラスを必死で探していたのである。(^O^)
ファイヤー、シルク、バルーン、そしてボトルとミスなく順調。BGMに乗せてマジックを演じることは滅多にないので緊張したが、こういった緊張感もなかなか心地よいものである。

ここでサングラスを取り、お笑いマジックの始まりだ。アヒルの絵が書いているハンカチを広げたが、「あ!うさぎ!」とオチネタを叫ばれてしまった。(^O^)。縦横シルクと同様に縦で見るとアヒル、横から見るとウサギの絵なのである。まあ、それでも気がついていない人が多かったので、ウサギに変化したときは拍手喝采であった。
つづいて縦横シルク。これは一瞬で変化するので、予想外のオチに皆驚いていたようで快感である。調子に乗ってサムカフ。男性一人を餌食にして指錠をはめたまま、「さ、次のマジックです」には場内爆笑。ここはお約束。ふじいあきらさん風のやり方で指をエスケープ。最後は紅白のロープを使ってのアクロバティックノットで「え? なんで?」という声がちらほら聞こえてくる。マジシャンにとってもっとも心地よいお言葉である。
以上4つのマジックは全て市販されていて、通販でも簡単に入手できる。ステージマジックでの定番として私も頻繁に演じているものである。

ここでステージマジックは終了。ここからは10分間x4テーブルのクロースアップマジックの始まりである。
最初のテーブルではコインマジックとして名作「カッパー&シルバー」を披露。そしてカードマジックへ。 「AとJのオープナー」A4枚をヒンバーワレットに収納した後、ジャック4枚を使って不朽の名作である「最後の訪問者」を演じた。マジックを見破ろうとするお姉さま達やマジック大好きな方が多い中、かなりインパクトがあったようで拍手の音が心地良い。
続いてゆうきともさんの名作「S-Mサンドイッチ(田辺流)」を披露。そしてワレットから取り出したA4枚を使った「フラッシュバック」でフィニッシュ
(所要時間13分)

次のテーブルでもカードマジック。お!最初のテーブルでマジックを見ていたお姉さま方が私の後についてきている。各テーブルごとに演じるマジックは全て違うので、なんとか見破ろうと必死な感じであった。
私も本気モード全開!「Aのオープナー」そして「荒川カルテット」へ流れて、最後は吉良蓮甫氏が笑っていいともで演じていたA4枚の使った意外なラストがある衝撃マジックでフィニッシュでした。
実はこの後コインマジックをやる予定でしたが忘れてました。拍手喝采を浴びたときは、そのまま次のテーブルに行くタイミングなのかもしれません。
(所要時間6分)

次のテーブルでは「トライアンフ」で始まり、「アンビシャスカード」の5連発。表向きで入れてもトップに上がってきたり、いつのまにかネクタイピンに挟まったり、折り曲げるパターンも披露。ここで少し疲れていたのか、ちょっとミスりましたが、新婦がナイスフォローであった。
そして最後はお客さんに混ぜてもらいそのトップに上げて見せると豪語。失敗したら金で解決!と財布を出します。お客さんが選んだサインカードがその財布の中から出てくるときは拍手喝采!これは「カップスワレット」で私自身実演経験は日が浅いが、火を噴くところも含めて非常にインパクトがある感じだ。
(所要時間6分)

最後のテーブルは一番やりにくい相手が集まっている。いつも私のマジックを見ている連中なのだ。しかもかなり酔っ払いで、マジックを見るマナーとしては最低な人が多い。_(^^;) とりあえず カードマジックのオイルアンドウォーターを3連発。一箇所失敗したが、そこでまた盛りあがりみんなでなぜか乾杯! そして本来新郎新婦にやって欲しかったが、新郎行方不明のため、別の方にマジックを手伝ってもらい、見事に相性ピッタシ! これはゆうきとも氏の 「ポジ・ネガティブカード」だ。解説のDVDでは触れてはいないが、新郎と新婦の2人でセルフワーキングでも出来るので、結婚式で新郎新婦に相性診断と称してやってもらうのもいいかもしれない。(所要時間7分)

即席にもう一つ小さいテーブルがセッティングされていたので、そこでもマジックを披露。まずはご挨拶代わりにマッチが鼻に吸い込まれるやつ。カードマジックのアンビシャスカードをフルパターン。そして新婦の指輪を使ってリングフライト。(借りた指輪がキーケースに瞬間移動)
このリングフライトは何処で演じても非常にインパクトがあり、拍手喝采になること間違いない。最近では安いものも出回っているので、是非一つは持っていたいものである。
(所要時間3分)

テーブルホッピングは最近よく依頼を受けるが、各テーブルごとに演じるマジックを替えるのは出来れば避けたほうが良いであろう。 以前、別の結婚式場で「チョップカップ」「マジックリング」「サムカフ」「ロープマジック」「コインマジック」などを準備して各テーブルごとに演じたが、頭が混乱してしまう。カードマジック2個にコインマジック1個ぐらいで所要時間5分から7分程度で充分であろう。 そして各テーブルを同じ内容でホッピングするほうがマジシャンにとって負担は少ない。演目を替えるのであれば、カードマジックやコインマジックの範囲内で演目を替えるのが良いであろうし、下手にトリックカードやトリックコインは混ぜないほうが良いと思われる。
また違うマジックであっても、似たような技法を使うマジックは極力避けたい。例えばエルムズレイカウントとヨルダンカウント等が 間違えやすいし、パケットものなど手順が細かいので避けたほうがいいかもしれない。

今回はマジック大好きな新婦の依頼により、70分間フルタイムマジックショーであった。もちろん新婦は私のマジックを見慣れているので、新婦に対して初披露となるマジックを中心に、厳選してプログラムしたものである。
Mrマリック風、マギー系お笑い。そしてカードやコインを中心としたクローズアップで約20種類以上のマジックを演じたわけで、非常に疲れたが、精神的には非常に満足のいく心地よい疲労感であった。新婦も満足していただけたであろう。そしてお二人の永遠の幸せをお祈り申し上げます。

ステージマジック
テーブルマジック
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